ある日、ベランダの、何も植えていない小さいサイズのプランターに、鳩さんがいるのを見つけました。
たまに、スズメがやってくることはあっても、鳩がいるのは初めて。珍しいお客さまと思っていると、今度は2羽になってて、まったりと休憩中。

ここで気づけばよかったんだけど、かわいいねーと、そのままにしていたら・・・ 鳩ポー1


なんと!卵が生まれていました。「ここで育てさせてね」と言ってるかのよう・・ どうしよう、、、まわりへの迷惑が気になるし、まず、大変そう・・・(わたしが育てるんじゃないけれど・・・)
ネット検索したら、駆除業者のサイトがたくさんある。法律では野鳥の卵を移動させるのは禁じられている・・・いろいろ思い悩み・・・
せっかくうちを子育ての場所に選んだ鳩たちにベランダを貸そう!と決めました。掃除と消毒を毎日することと、えさは与えないことも決めて。
1日たつと、卵は2個になっていました。真っ白で、鶏卵を小さくしたようなたまごです。 鳩ポー2


2羽で交代して卵を温め始めました。♀(おかあたま)はきりっとシャープな顔立ち。
一方、♂(おとうたん)はちょっぴりひょうきんでおだやかな感じ。鳩も個性があります。 鳩ポー3


2羽で交代して卵をあたためます。巣にフンをすることはなく、交代まで飲まず食わずです。
おかあたまは、しっかりもののお母さんといった雰囲気。卵の温めも完璧です。
おとうたんは・・・卵を置いて交代のおかあたまを待つことも。大丈夫なの?と心配になります。 鳩ポー4


しっかり温めなさいよ!とおかあたまが目で話してるような交代シーン。は、はい。。とおとうたん 鳩ポー5


おかあたまが来てないのに、卵を置いて巣を出るおとうたん、暑くて我慢できないのでしょうか。でも、いつも日中の暑い時間を飲ます食わずで抱卵を担当してホントにごくろうさま。 鳩ポー6


たまごがひとつ孵化!!なんと、オレンジの毛玉のようなヒナ。ちっちゃい手羽が超かわいい! おかあたまのくちばしに小さなくちばしを差し入れて鳩乳をもらうヒナ。すわってない首をひよひよ振って、もっとほしいよーとおねだりします。 そして、割れたたまごのカラをおかあたまがなんと・・・ 鳩ポー7


2個目のたまごもいつの間にか孵っていて、オレンジの毛玉が2個になりました! 鳩ポー8
ハトの子育てでは、エサをとってきて与えるのではなく、親鳥の「そのう」という器官で作られる栄養たっぷりの液体を与えます。鳩乳とかピジョンミルクと呼ばれるものです。親鳥のくちばしの中にヒナは自分のくちばしをつっこみ、このミルクをもらいます。このミルクはオスの親鳥も作ることができ、オスメスともに、抱卵中にその準備が整うようです。鳩ポー9


2羽同時に授乳中。 ヒナたちを「ヤン坊」「マー坊」と名付けました。先に孵った方がお兄ちゃんのヤン坊、あとの方が「マー坊」。
旺盛な食欲に答える「おとうたん」 ヒナは大きくてもうおなかの下に入らないのかと思いきや、おかあたまはヒナをきっちり羽の下に隠しました。まさに羽毛布団! 鳩ポー10


おかあたまがヒナのお世話を始めると、おとうたんが乱入。おかあたまも予期せぬお出ましに驚いているようす。ヒナを守るように立ちはだかるおかあたまに、交代するようにアピールするおとうたん。「交代してあげるよ♡」と言ってるのか、「おれにやらせろ」と言ってるのか・・・ 体当たりまでして・・・おかあたまが巣に来てから30分もたっていませんでした。 鳩ポー11


ヤン坊マー坊の食欲が日に日に増し、吸い尽くされる感のおとうたん。授乳の合間は息が上がっています。容赦なくくちばしを差し込むヤン坊マー坊。子育て大変です。おかあたまは やや優雅に授乳、子どもたちが寝るのを見守ります。 鳩ポー12


おとうたんから鳩乳をもらおうと、兄妹の争奪戦がかわいい!1羽にかける授乳時間が長い長い!待っているもう一羽は待ちきれずあの手この手でアピールします。 鳩ポー13

もう大きくなって、おなかの下に入りきれなくなったヒナ、それでも安心なおとうたんのおなかの下に無理やりもぐりこみます。持ち上げられてよろけるおとうたん。ヒナのしたいようにさせてあげる優しいお父さんです。ヒナも、一丁前に?威嚇ができるようになりました。 鳩ポー14


ヒナは日に日に大きくなります。体は生まれたときのオレンジの産毛が残っていますが、つんつん白いトゲトゲの状態!鳥の羽が生えるときは、まず、羽鞘(うしょう)という筒っぽがのびるように出てきます。ヒナはそのストローのような筒におおわれています。 鳩ポー16


毎朝フンの掃除をしています。だんだん大きなフンになってきて、渦を巻いています(-“-)
体が大きくなってきているのに、お母さんのおなかの下に入りたいのは相変わらず。でも、もう1羽でも入らない大きさに成長しました。 鳩ポー17


おかあたま、行かないでーと、ヒナたち

ヤン坊は1日ほど早く孵化しています。体も少し大きく、頭が丸い。男の子ではないかと推測しています。マー坊は目がクリっとしていて、体はヤン坊より少し小さい。頭の形はやや平たいです。女の子ではないかと推測しています。真偽のほどはわかりませんが、この勝手な予測のままいきたいと思います。怒っているのはマー坊です。鳩ポー18 鳩ポー19


巣の横のパプリカに水をやろうと近寄ると、体を膨らませて威嚇、くちばしを合わせて音まで出せるようになっていました。教えてもらったわけじゃないのにすごいです。くちばしの先の白いのは、卵の殻を内側から割るときに使った卵歯のなごり。 鳩ポー21
羽は筒状で生えてきて、筒の薄皮が剥がれ落ちて広がります。体や翼は羽づくろいをしているので、広がってきて、ふっくら鳥らしくなってきました。生まれた時のオレンジの毛が残っています。頭の上や首のうしろは自分では羽づくろいが出来ないので、残っているようです。 鳩ポー22


巣(プランター)の中に生まれて、まだ出たことがないのに、おとうたんのくちばしを激しく奪い合ううちに、なんとヤン坊が巣の下に落っこちてしまいました。驚くおとうたん、一瞬の心配のあと、マー坊に独占されるおとうたん。そしておとうたんが去ったあと、お兄ちゃん(ヤン坊)にダブルパンチが・・・(;´Д`) 鳩ポー23 鳩ポー24



ヒナはあしがしっかりして、くちばしの争奪戦も激しさを増しています。 鳩ポー25


今日も巣から落ちたヤン坊、上がりたそうにしていたのでのせてあげました。

怖かったよーとマー坊にくっつくヤン坊。
でも、その後、二羽とも巣から降りていました。これも巣立ち?? 鳩ポー26 鳩ポー27 鳩ポー28


おとうたんの「巣箱の上でゴハン」の作戦で、自力で巣に上がれるようになったヤン坊。翼で必死のアピールです。
羽ばたきも上手になってきたヒナたち。周りの物に興味深々、行動範囲も広がっています。 鳩ポー30 鳩ポー31


頭の金色のうぶげが可愛くて笑っちゃいます。 鳩ポー32


あまりに暑くて、お水を置いてあげました。親鳥は、巣立ちを促すために、ゴハンは最小限にしてすぐに外へでてしまいます。ヒナたちはひもじくてピーピー。 もうヒナとは言えないですね。幼鳥かな。 鳩ポー33


先に孵化したヤン坊と1日ほど後に孵化したマー坊。 お兄ちゃんのヤン坊は、毎日のようにマー坊の羽づくろいをしてあげています。おかげでじぶんのくちばしが届かない頭の上やくちばしの近くの産毛(オレンジの毛)がとれて、マー坊はつるりとしたお顔。すっかり大人の風貌です。 写真は、マー坊がヤン坊の羽づくろいをしているところ。少々荒っぽいです。 鳩ポー34



親鳥は巣立ちをさせようと、外にいるのに入ってきてくれません。ピーピー鳴いて必死の訴えがかわいい!
ひもじくて?巣箱の砂粒をつつく2羽。 鳩ポー35 鳩ポー35のきゃわ


小さな勇気を出して、フェンスの外に一歩踏み出したものの、一瞬で戻ってきたヤン坊。こわいよね。 鳩ポー36

ほっと一息・・・ 鳩ポー36はじめてのシャワー
水がかかると、お兄ちゃんがするのを見て羽を立てるマー坊。よけているのか、かけてほしいのか?
ベランダにいるので、雨に当たったことがありません。初めてのシャワーです。


ヤン坊はフェンスを出たり入ったりできるようになったけれど、マー坊はまだ怖い。おとうたんはもう入ってきません。さあ、どうする?? 鳩ポー37 鳩ポー37どアップ 鳩ポー37ずてっ 鳩ポー37とろけた餅

巣立ち!お兄ちゃんのヤン坊が、巣から離れて、ベランダの近くを飛びました! 取り残されたマー坊は、落ち着かない様子でうろうろ。 鳩ポー38

卵として生まれて50日目、ヤン坊が外を飛べるようになった午後、ひとりぼっちになってそわそわしていたマー坊も、戻ってきたお兄ちゃん鳥ヤン坊と一緒で安心のようすです。 鳩ポー38木漏れ日の午後

マー坊もいよいよ、飛ぶとき!

おとうたんに促されて、お兄ちゃんについて外へ。
お兄ちゃんが飛んでいくと・・・

マー坊も飛んだ!卵から孵化して31日目でした。 鳩ポー39

休憩中。羽を下ろして背中を出しています。暑いのでしょう。模様がなくて驚きました。


またお兄ちゃんが飛んでいき、ひとりぼっちのマー坊

一緒にいて安心のようす
ヤン坊、飛べたマー坊に熱い羽づくろいです。 鳩ポー39飛べたね

可愛くて、巣立ちでお別れするのが寂しくなりました。 鳩ポー39さわさわ 鳩ポー39まねっこ

6月21日に母と父のデートを見てから、ひな鳥が二羽とも飛んだ8月15日まで、ベランダを見守ってきました。
鳩たちは、けなげに一心に生きていました。
その後、ときどきやってくるのは巣立った幼鳥ではなく、おとうたんとおかあたま。
伝書バトやレース鳩が戻ってくるように、ハトは帰巣本能が強いというのは知られていますが、てっきり、そこで育ったヒナが巣に帰ってくるということだ思っていました。
ところが、子はほとんど戻ってこなくて、親鳥が何度もベランダにやってきました。プランターの巣箱を処分した後、少し探しているようすでしたが、無いとなると、おとうたんが、エアコンの室外機の裏や、植木鉢、水をためていたボール(水は干上がってました)などを次の巣箱にしようと陣取りました。そのとき、おかあたまはその様子を遠巻きに見ていて、大丈夫となるとおとうたんのそばにやってきます。


鳩夫婦とわたしのゆるい攻防戦が続きました。「うちがマンションじゃなく、一軒家なら、また貸してあげるんだけど、ゴメンね」と、泣く泣くお断わりしました(;´Д`)
エサは一度も与えませんでした。場所を貸しただけですが、掃除は毎日必要でした。
巣のまわりは次亜塩素酸水で消毒しました。コロナ禍の夏を、鳩ポー親子にとっても癒してもらいました。
